15年前の話をしよう。 ⑫持って帰っていい、といわれても
続きです。
弊社では、津波の被害に遭った車両が何台かありました。
まずは、前述の岩沼倉庫にたまたま置いてあった車、そして、修理・点検のために仙台空港近くにあった
ディーラーの修理工場に入庫していた志和営業所の車(岩手ナンバー)です。
岩沼倉庫に置いてあった車は流されず、水をかぶった状態(でも再起不能)。
当時は、津波をかぶったトラックのハコに津波で流された人の死体が入っていた、とか
いう話は聞こえてきた話でした(ちなみに弊社の津波をかぶったトラックのハコには魚が入っておりました)。
しかし、ディーラーの修理工場に入れていた岩手ナンバーの車は所在不明となっておりました。
それから数か月。7月か8月だった記憶があります。確か、国土交通省から通知が来ました。
「御社の車と思われる車両が仙台空港内に流れ着いている、確認をしてほしい」と。
その日は暑い日でした。仙台空港の一角に(もしくは隣接地だったかもしれません)に所狭しと津波で流された
車が並んでいました。
担当の方から、「これは御社の車ですか?」と確認を求められます。
確かにそれは、ディーラーに入れた岩手ナンバーの車でした。
ディーラーの修理工場から仙台空港まで流されたわけですね。
続いて担当の方から、「この車両、お持ち帰りできますがどうしましょうか、当方で処分も可能です」との話。
いや、そういわれましても。再起不能の車両を持って帰ってもどうしろと。・・・・ということで
処分をお願いしてその場を後にするのでした。
なお、しっかり抹消証明は出され、その後の震災関連の助成金で役になることになるわけですが、それはまた別の話です。



